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ドクターインタビュー

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自覚症状で分かる!排尿に関する各種疾患と治療方法


自覚症状と治療について

泌尿器科にはどのような患者様がいらっしゃいますか?

当院の泌尿器科には、排尿障害、尿路結石症、前立腺疾患(前立腺肥大症、前立腺癌)、悪性腫瘍の方などの患者様がいらっしゃいます。診察にいらっしゃる方々の症状としては、「おしっこを出しにくい」、「トイレが近い(頻尿)」、「尿が漏れてしまう」といった排尿症状や、「血尿が出る」、「尿路結石による強い痛み(背部痛、側腹部痛)や疼痛発作」など様々です。また、前立腺癌の診断や検診のために腫瘍マーカー(※1)( 前立腺特異抗原PSA)検査をお受けになり、正常より数値が高く、前立腺癌の疑いで受診される方も多いです。

(※1)腫瘍マーカーとは
体に腫瘍ができると血液中や排泄物中に、たんぱく質や酵素、ホルモンなど特別な物質が増えてきます。その物質を腫瘍マーカーといいます。

具体的にはどのように治療を進めていきますか?

排尿障害の場合、まずは原因を診断することが何よりも大切です。なぜかと言うと、患者様によって症状や原因が異なるためであり、それにより適切な治療方法を選択する必要があるからです。
前立腺肥大症の場合は、まずはお薬による治療が行われることが多いですが、症状や病状によってはレーザーでの治療が適切である場合もあります。尿路結石症の場合も、まず最初は結石の大きさや位置、数、結石により腎臓がダメージを受けていないかどうか、尿の通り道に菌による炎症が起きる「尿路感染」を併発していないかなどを診断します。
結石は、自然排石が期待できる場合と、レーザー砕石や衝撃波治療など手術が必要となる場合があります。
また、前立腺癌の腫瘍マーカーが正常よりも数値が高い場合は、確定診断となります。具体的には、麻酔下の痛みのない状態で前立腺の組織を採取し、がん細胞の有無やその悪性度を病理診断する「針生検」が必要となります(経過をみれる場合もあり)。前立腺癌の確定診断後は癌の進行度により適切な治療が異なりますので、様々な治療方法のご説明や、それぞれの治療方法の良い点、悪い点などをお伝えし、ご希望に沿いながら医学的に問題のない治療方法を決定します。

慢性疾患について

どんなことが原因となって、慢性疾患となりますか?
また、日常生活で注意すべき点も教えてください。

前立腺肥大症はご年齢とともに進行しさらに肥大が進行していきます。
また尿路結石もご年齢とともに再発率が上がる疾患になります。前立腺肥大症に関しては、頻尿で日常生活に支障があったり、逆に尿を出しにくく力んでいるような状態は、膀胱機能への影響もありますので、まずはご相談ください。さらには、血尿があったり尿が全くでない場合などは、早期の診察を強くお勧めします。
また尿路結石は生活習慣と深く関わります。普段からしっかりと飲水を心がけることや、食生活の改善、運動することなども再発予防に効果があります。

手術について

どの程度の症状・病状の場合に手術となり、どんな手術が行なわれますか?

尿路結石の場合は、結石のサイズや位置などによりますが、自然と排石されない場合や痛みが強い場合、症状がなくても腎臓へのダメージがある場合、感染を併発し熱がある場合などは、状況により手術が必要です。
当院ではほとんどの症例をメスを入れずにレーザーを用いた経尿道的内視鏡手術にて治療が可能です。前立腺肥大症の場合は、症状の強い場合や血尿のある場合、肥大症により膀胱結石や血尿を併発する場合、腎臓への影響がある排尿状態である場合などは手術となります。
また、前立腺肥大症の治療では、まず最初に内服治療(薬物療法)が行なわれる事が多いですが、内服治療で効果が不十分な場合や、薬の副作用が現れて継続が難しい場合などに、手術が必要となります。
当院での治療は、出血が少なく体への負担が軽減される、最新の「経尿道的前立腺レーザー蒸散術」を導入しております。レーザーによる結石治療や前立腺肥大症への治療は比較的体に負担の少ない手術方法です。しかし、やはり術後にはいくつか注意すべき点があります。退院までに患者様一人ひとりの術後経過に応じてしっかりご説明させていただいた上でご退院いただきます。

平林医師の強み

これまでの経験から育まれてきた平林先生の強みと
患者様への治療において、心がけていることを教えてください。

泌尿器科の医師として、これまで幅広くトレーニングを積んできましたが、私が特に専門としているのは、前立腺肥大症に対するレーザー蒸散術、尿路結石に対するレーザー砕石術です。
尿路結石症においては、東海地方で有数の症例数を誇る四日市羽津医療センター尿路結石センターで数多くの診断治療、手術療法(内視鏡下レーザー砕石術など)を経験してきましたし、現在特に専門にしている前立腺肥大症の診断治療においては、レーザー蒸散術で国内でも有名な名古屋セントラル病院において、5年間トレーニングを積み、国内AMS 社認定トレーナーの資格も取得しました。
前立腺癌、腎癌、膀胱癌、精巣癌などの悪性腫瘍手術に関しては、出血量を減らすことや多臓器損傷などの合併症を生じないように留意するな
ど、丁寧な手術を心がけています。
当院では主に腎腫瘍、腎盂尿管腫瘍に対する治療の選択肢として腹腔鏡手術の施行も可能です。腹腔鏡手術とは、体内に内視鏡を入れ、モニターに映し出された手術部位を観察しながら施行する手術のことです。最大のメリットは傷が小さく痛みが少ない点や、術後の回復が開腹手術よりも早い点です。また小径腎腫瘍に対しては従来の開腹術より小さい小開腹、もしくは腹腔鏡下に無阻血腎部分切除術を積極的に取り入れております。前立腺癌、膀胱がんに対しての内視鏡手術や、小開腹での開腹手術も標準治療として施行可能です。

私はどんな手術でも「一番大切なのは安全性である」と考えています。泌尿器外科医として、今後も安全性を最重要視し、日々の診療を心がけてまいります。頻尿や排尿困難、失禁などの排尿状態でお困りの方や結石治療をご検討されている方やお悩みの方は、ぜひご相談いただければと思います。
レーザーも含めて「手術療法」は最終手段です。お薬による治療などで病状が良くなればそれが一番です。
これまでの経験を活かして適切な診断治療に努めさせていただきます。

当院ではこんな手術に対応しています

前立腺肥大症に対する『経尿道的前立腺レーザー蒸散術』

従来前立腺肥大症状への手術は経尿道的に電気メスを用いた切除術が標準治療でしたが、より入院期間を短く、治療効果が同等かつ低侵襲で身体に優しい治療がレーザーを用いた蒸散術です。電気メスと比較し、出血が少なく、術後のカテーテル期間が短いことが特徴です。また、術後の痛みが少ないと言われています。
さらに今後はツリウムレーザーによる表在性膀胱腫瘍の内視鏡下レーザー治療や、腎癌に対する無阻血腎部分切除術なども、より低侵襲で安全な手術となりうると考え、導入をしております。

★ツリウムレーザーを用いたレーザー蒸散術は国内でもまだ導入施設が少ないですが、当院では2022年より施行可能です。

尿路結石に対する『経尿道的尿路結石破砕術(f-TUL)』

結石を実際に内視鏡で確認し、レーザーで破砕、除去することができる治療方法です。当院では新型の尿管内視鏡(細径尿管電子スコープ)を導入し、従来、内視鏡や体外衝撃波治療では困難であった腎結石などの治療もできるようになりました。入院、麻酔(脊椎麻酔)が必要にはなりますが、2 泊3 日と短期間の治療が可能です。結石の大きさや位置などにより、適切な治療をご提案いたします。

名豊病院 泌尿器科 平林 淳( ひらばやし あつし)

愛知県がんセンター中央病院、四日市羽津医療センター尿路結石センター、緑市民病院などを経て、地域医療の貢献を目指し当院へ。これまで悪性腫瘍、尿路結石症などの診断治療、手術療法(内視鏡下レーザー砕石術など)を多数経験。その後もレーザー蒸散術で全国的にも有名な名古屋セントラル病院にて、5 年にわたり前立腺肥大症の診断治療におけるトレーニングを受けるなど、最先端医療を追究し続ける。

【主な資格】
日本泌尿器科学会 専門医 指導医、AMS 社認定PVP トレーナー、
主な資格 EDAP:Quanta Cyber TM Laser トレーナー(前立腺肥大症レーザー手術)

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